七夕の雨の名称を嬉し涙と呼ぶのは降る確率が高いことが理由なのか?
2017/03/19
7月7日は年に一度の七夕の日ですが、この日に限って雨が降っているように感じる方も多いかもしれませんね。
ちなみに、七夕の日に降る雨には名称があるのが知っていましたか?
7月7日の夕方に降る雨は嬉し涙と呼ばれているのですが、その理由と雨が降る確率が高い理由を説明していきますね。
七夕の雨には名称がある?
七月七日の夕方のこと指す七夕は織姫と彦星が一年に一度逢うことができるという昔の伝説物語が由来となっているのは良く知られていることだと思います。
ですが、七夕の日に降る雨に名称がつけられていることを知っている方はあまり多くないのではないでしょうか。
七夕の日に降る雨のことを『催涙雨(酒涙雨) 読み方:さいるいう』と呼びます。
なぜ催涙雨と呼ぶのかというと、一年に一度七夕の夜にだけ合うことが許されている織姫と彦星ですが、雨が降ってしまうことで天の川を渡れなくなり、涙を流しているということになぞらえているからです。
つまり、好きな人に逢えない悲しみの涙ということですね。
『逢えない二人の涙を催す雨』ということで『催涙雨』という名称になっているのです。
ちなみに、七夕の前日にあたる7月6日に降る雨は『洗車雨』という名称がついていますよ。
これは織姫に逢うために彦星が自分の牛車を洗っている水だとされていて、次の日に織姫に逢う準備をしているとされているからです。
こちらの名称もあまり知られていない言葉ですね。
七夕の雨は嬉し涙と言われる理由
七夕に降る雨は天の川を渡れずに織姫と彦星が逢えなくなってしまうので、悲しみの雨だと先程説明しました。
しかし、七夕の雨のことを嬉し涙だと呼ぶ方もいます。
これはいったいなぜなのかというと、七夕の雨のことを嬉し涙と呼んでいるのは織姫と彦星が逢えて嬉しくて涙を流しているのだと考える人がいるからです。
好きな人に逢えなくて涙を流しているのは悲しいので、逢えて嬉しくて涙を流していると考えているのですね。
催涙雨の雨は涙のことを例えていますが、それをどう捉えるは人それぞれだということなのでしょう。
確かに涙は悲しい時にだけ流すものではないですからね。
嬉しくて涙を流すときもあります。
この話をロマンティックと捉えるのか、本来の意味と違うと捉えるのか、はたまた、そもそも泣きすぎじゃない?と捉えるのかでその人の考え方がわかるかもしれませんね。
ちなみに私は、、、催涙雨は悲し涙なのか嬉し涙なのかずっと議論していたいタイプです。笑
七夕に雨が降る確率が高い理由
七夕の日の雨についてここまで説明してきましたが、七夕の日には雨が降る確率が高いように感じている方もいると思います。
私はずっと東京に住んでいるのですが、たしかに七夕の日に何かイベントがあるときは雨が降っていたという印象が残っていますね。
その理由はなぜなのか調べてみると面白いことがわかりましたよ。
ところで、『特異日(とくいび)』という言葉は知っていますか?
特異日とは偶然とは思えない確率で特定の気象状態(天気や気温)が現れる日のことを言います。
世界的に認められた概念で英語ではシンギュラリティ(singularity)と呼ばれています。
七夕に雨が多いのもこの特異日が関係しているのではないかと思い、調べてみたのですが、どうやら七夕に関しては全く関係ないことでした。七夕の日は確かに晴れる確率が低いと認識されているようですが、それは単純に7月7日は梅雨の時期であり、前後の日も雨や曇りの日が多いとされています。
特異日は前後の日にちとは関係なく現れる気象状態のことを言うので、特異日とは言わないそうなのです。
本来、七夕というのは旧暦で判断されるべき行事です。
旧暦は今の日本の暦となっている新暦と比較して、大体30~35日後の日付となっています。
ですので、現在の7月7日は昔は8月7日頃に当たるという訳なのです。
現在でも七夕祭りを8月以降に行う場所もありますが、これは旧暦にならっているからです。
つまり、七夕の日に雨の降る確率が高いのは単純に梅雨だからということなのですよ。
もし、七夕を旧暦で判断するのであれば現在の8月頃に当たるので、梅雨も明け、晴れる日が多いかもしれませんね。
まとめ
七夕の日に降る雨のことを催涙雨と呼びますが、これは織姫と彦星が逢えない涙だと考えられていたからです。
しかし、今では逢えた嬉し涙と考える人もいるようですね。
七夕の日に雨が降る確率が高いのは現在の暦では梅雨の時期に当たるためで、旧暦で判断すると晴れる確率が高くなるとされているのですよ。
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